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うれしの元気通信 2015/05/27 幻の器「含珠焼」を復元
吉田「冠窯」


こんにちは(^_^)

今日は先週うれしの再発見で取り上げた
「含珠焼」(がんじゅやき)をご紹介します♪
動画はこちらから
 →https://youtu.be/i7BDB2hO0Pw
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この含珠焼を復元させたは
嬉野市吉田にある窯元「冠窯」(かんよう)前田英明さんです。
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この器の美しさは、なかなか言葉では言い表すことができません。。
とても繊細で、はかなげで・・・。

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光があたるとその美しさが際立ちます

含珠焼は記録によると、武雄の小田志(こたじ)地区出身の
樋口治実(ひぐちはるざね)が明治20年に専売特許を取得したとされます。
器の薄さなどの理由から、歩留りが悪く、
明治・大正の非常に短い期間にしか生産されませんでした。
また、現存しているものはとても数が少ないそうです。
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小田志はもともと焼き物が盛んな場所だったようで、
現在でも窯跡が残っています
地元の方の話ではこの一帯にはかつて
多くの窯業関係者が住んでいたそうです
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「含珠焼窯跡」の石碑も建てられています

専売特許を取得した翌年、樋口治実
海外輸出の貿易会社「棣華(ていか)会社」を設立します。

明治22年には菊桐の御紋章を湯呑に謹製し、宮内省に献上、
その後、宮内省の御用品なども製作したそうです。
明治26年にはシカゴ万博に出展し万博賞を受賞。
製作に携わった前田さんの先祖、前田覚五郎に賞状が贈られました。
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賞状について説明される前田さん
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前田さんの家に伝わる含珠焼の紅茶碗
含珠焼の歴史などについてはHP「冠窯」
詳しく掲載されていますので、そちらをご覧ください。

含珠焼の大きな特徴は「浮かせホタル」です
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それが一番よくわかるのは家紋「丸に梅鉢」
透明な部分は「釉薬」、白い部分は「素地」です。
この家紋の外側はぐるりをぐるりとくり抜かれているので、
中の生地は浮いている状態なのです。

前田さんは、
「水の上に石がぷかぷか浮いている状態」と説明されていました。
現在のように、分析や研究などが精密ではなかった時代。
このような精巧な技法はどのようにして生まれたのでしょうか・・・。

製法などを記したものは残っていません。
前田さんは家宝の紅茶碗を手に取りながら、
「どのようにして作ったのか」研究を重ねているそうです。
まさに、治実さんや先祖の覚五郎さんと対話をしているようでした^^

樋口治実という人物に魅かれ、治実と含珠焼を
もう一度世に知ってほしいという強い思いから
復元に取り組んだという前田さん。
多くの方にご覧いただきたいです(^_^)
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冠窯(かんよう)
 ※以前は「冠岳窯」という名前でした
嬉野市嬉野町吉田丁3649-23
TEL 0954-43-8864
HP http://kanyo-cerart.com/

 
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