うれしの元気通信
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しゅっきー
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うれしの元気通信 2012/11/05 『うれしの和紅茶』に関わる仕事
その1 「中村酒類販売株式会社」


「嬉野に関わる仕事をしている人って結構いるよね」

この仕事を始めて特に感じた人とのつながり。嬉野にいなくても嬉野を
盛り上げ、支えている人は少なくないことをふと感じました。

そこで、直接嬉野で仕事をしているわけではありませんが『嬉野』という
ブランドを膨らませ、支える人や商品を紹介したいと考え、その中でも
ここ数年はまって愛飲している『うれしの和紅茶』に関わることを取り上げて
みようと思い立ち、このコラムを仕上げました。

まずはそんな『うれしの和紅茶』の取り持つ"偶然"に導かれて世に生まれた
梅酒の話をお読み下さい。

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「紅茶梅酒 クレハロワイヤル 嬉野アールグレイ」とは...
圧倒的にフルーティな香りを放つ和紅茶の名品「嬉野アールグレイ」と、
熟した梅の濃密なフルーツ感が奏でる奇跡のハーモニー。
気品漂う紅茶の香りと梅酒の甘酸っぱさが溶け合う未体験のおいしさは
「究極の癒し」と評される華麗で優雅な逸品。
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そんな嬉野に関わる素敵な商品を開発・販売されている多久市の
中村酒類販売株式会社社長 中村豊一郎さんにお話を伺ってきました。
中村酒類販売株式会社代表取締役 中村豊一郎さん

【紅茶と梅酒?「紅茶梅酒 クレハロワイヤル 嬉野アールグレイ」を考案するきっかけとは...】
◇なぜ、「紅茶」と「梅酒」の組み合わせだったのですか?
◆9年くらい前でしょうか、梅酒がブームになったことがあってスタッフ皆で200種類くらいを飲み比べんたんですよ。で、どんな梅酒が良いのだろうねと話をしていた時に、天吹酒造さんの蔵開きで岡本さん(岡本啓氏。紅茶専門店紅葉店長)が和紅茶を出されていたのです。
そこで初めて和紅茶を飲んでみて、今までイメージしていた紅茶の概念が変わって、それからですね。
こんなに柔らかくてほっとする優しさがある上にリッチで美味しい地元の紅茶があるなら、梅酒とコラボレーションできないかと考えたのがそもそものきっかけなのです。
◇もともとは「紅茶」と「梅酒」で作ってみようという訳ではなかったと。
◆そうですね。人のご縁ですね。
岡本さんの"紅茶の香り"、大分で作られている"梅酒の酸味"がうまく組み合わさって...多分これが違う所だったら形にはできてなかったと思います。
蔵元の作り手(元ニッカのブレンダ―)が凄く研究熱心で。ブレンドや微調整をされていたベテランで、細かい段階でのやり取りがああいった商品に反映できたのだと思います。今もそうだし、関係者皆そう思っています。
◇その時の偶然で結ばれた"縁"によって出来上がったものが、あの「紅茶梅酒」だという。嬉野の紅茶が選ばれたのも本当に偶然で。
◆ちょうど岡本さんに紹介していただいたのが「嬉野アールグレイ」で。私たち、九州の佐賀で生まれ育っているので、だったら地元の物で作ろうよと。
自分たちの商売の中で芋焼酎であれば"芋"であるし、日本酒であれば"米"であるし、嗜好品でありながら農業との関わりは切っても切り離せない。
関係者みんなそう思っています。


【開発にかかった期間】
◇実際作ろうと決めてから商品になるまで、どれくらいの期間が掛かられましたか?
◆1年弱くらいでしょうか。
◇比較的短くないですか?2~3年くらい掛かったのではと思っていました。
◆さっきもお話ししましたが、作り手のブレンドの技術や寝かせる期間など、蔵元さんが頑張ってくれたので。中身もそうなのですが、ベルトと衣装、化粧(パッケージ)の部分で試行錯誤ありながら、色んなお酒がある中で手に取っていただけるようなデザインに落ち着きました。
◇そう、お酒のラベルでは珍しく"箔押し"されていて、女性向けのおしゃれなデザインですよね。
◆おっしゃる通り、女性は意識しています。梅酒ってクエン酸の効果で疲れを癒しますし、紅茶にもリラクゼーション効果があるじゃないですか。本当にダブルでリラックスしていただきたいですね。自分へのご褒美になりうるように意識したことは間違いないですね。
◇ラベルのデザインは、商品化されるまでの1年弱の期間のうち、どれくらいの製作期間が占められますか?
◆印刷工程が2回(※通常印刷とは別に箔押しが行われるため)ですし、どんな"箔"を使うかということで、初期ロットとはデザインが変わっていますね。少しずつ。味わいも実際には少しずつ変化していて。

紅茶梅酒 クレハロワイヤル 嬉野アールグレイ
紅茶梅酒 クレハロワイヤル 嬉野アールグレイ

【大変だった事や印象に残った事】
◇特別、印象に残ったことや大変だったことを教えてください。
◆"澱(おり)"をどうするか。紅茶を使うとどうしても澱が出る。でも出来る限り出したくない。その辺りですかね。お客様が呑まれて「あ、クレハロワイヤルだ。嬉野アールグレイね」と安心していただける部分で微調整する部分ですね。これからも大変な部分ですね。商品によっては、初回ロットの分と最近の出荷分で、マンガや雑誌の初回号と最新号くらい違ったりもしますし。
ラベルの部分は時代のニーズもちょっと含めながら、味わいに関してはもっと美味しくするための手間暇はかけていきたいと思います。
◇こんな伺い方をすると申し訳ないのですが、ネタや笑い話として今だからできるエピソードというのはありましたか?
◆実は面白い話作ろうかと思ったのですが(笑)、正直無いのですよ(笑) 本当に、おかげさまで無いのですよ。他の商品はいっぱいあるのですけどね(笑)
◇ネタがないくらい"素直に"できたのが、嬉野アールグレイだと。
◆生みの苦しみはありました。しかしできてからは微調整と云った梅の相性、茶葉の相性はずっと考えますが、そこから後というのは...。
◇逆にいえばその"素直さ"が、珍しい話?
◆そうかもしれません(笑) 蔵元さんや岡本さん、それぞれの生産者の皆さんに助けられて産まれてくるからですね。あ~、でも岡本さんに「苦労話しとらんのぉ?嘘やろ!」といわれそうですが(笑)

あつく語られる中村社長

【今後の展開など】
◇ここ最近ではネット販売で嬉野アールグレイを見る機会が多いのですが、どのような流通で商品を伝えたいと思われますか?
◆2つあります。商品を可愛がっていただいているお客様にもっと良いものをお届けするのが1つ。
もう1つは業界的な話になりますが、今までになかった商品をお酒を飲まない、もしくは弱い若い人たちの手にも取ってもらえるような、大手メーカーさんとはまた違ったニッチを探していかなきゃいけない。そこで梅酒だったら昔おばあちゃんが作って飲んでいたとか、焼酎・清酒よりまだ馴染みがありハードルが低いと思うんです。そこでアルコールを知っていただいて、「あ、美味しかね」と。で、次はとなった時に"佐賀の酒"へと引き込めるような"足がかり"にもなってくれたら良いなと思います。
もっと全国・グローバルな展開では、近々梅酒が海外に渡ります。食文化は違えども、やはり女性の人気が高かったのです。国も関係なく『好きな人は好き』なんだなと実感しました。そういう方たちに"梅のリキュール"をお届けできればと思います。
何にしても、佐賀が元気になればと。

中村酒類販売株式会社で扱われる製品の一部
中村酒類販売で扱われる製品の一部

以上のようなお話を伺うことができました。
正直、酒販会社ということで恰幅の良い、50代後半くらいの社長をイメージしてお伺いしたのですが、スマートで若い男性だったことに驚きました。しかし商品や地元に対する熱い思いに、行動力にたけたお話を拝聴できたことは、地元消費者としても大変嬉しい収穫です。
これからも美味しい梅酒が堪能できるよう、陰ながら応援していきたいと思います。

※おまけ※
ボトルデザイン、
実際には1年弱の期間中2/3を占めていたとか*゚Д゚)*゚д゚)*゚Д゚)エエェェ
十分、ネタあるじゃないですか...(^m^;)

箔押し印刷されたこのデザイン、なかなか斬新だと思われます。
紅茶梅酒 クレハロワイヤル 嬉野アールグレイ
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中村酒類販売株式会社はホームページがないので、詳しい問い合わせは
さけのいちざ⇒http://qs1.seesaa.net/article/183773607.html#more
にどうぞ。

 
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