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2012/07/25
みんなで守る「塩田津」の町並み
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7月24日、
国指定重要文化財西岡家住宅、
国登録文化財杉光陶器店があり、
重要伝統的建造物群保存地区に選定された「塩田津」などを
近藤誠一文化庁長官が視察されました。
まずは、
江戸時代末期に建てられた町家「杉光陶器店」の視察。
主屋、一の蔵、二の蔵、三の蔵が国の登録有形文化財になっています。
【登録有形文化財の杉光陶器店】
上【近藤誠一文化庁長官】
下【谷口市長・杉崎市教育長】
谷口市長は町並みの大切さ、地元の方の町並みや建物に対する取り組みへの感謝の言葉、
そして「今後も活かしながら地域一体になって守りたい」と話されました。
【杉光陶器店 当主 杉光敬一郎さん 】
「維持していくことは大変だが、今回修復修理をしてもらい、きれいになり雨漏りもなくなって大変助かっている」と話されていました。
【文化庁長官の視察とのことで関係者、テレビなどの取材でたくさんの人です】
【登録有形文化財のひとつ、三の蔵。明治頃は塩田銀行としても使われました】
次は、国指定重要文化財の「西岡家」。
西岡家当主の西岡瑛子さん。
西岡さんは
「地域のみなさんの熱意と行動によって伝統的建造物群保存地区に選定にしていただいた。その町並みの中で「西岡家」を活かしてもらえるのが嬉しい。地域の方々の努力があってこそ。それをお伝えしたかった。修復もしていただいたし、これからもしっかり残していかないといけないと思う」
と話されました。
また、西岡家を見た近藤長官は
「重厚で、昔の方の気持ちが込められていると感じるし、地域の特色もある。しっかり保存して子子孫孫まで伝えてほしい」と話されました。
【軒先の裏側にも漆がしっかり塗られています】
【天井に傘発見!!かなり古そうです。。】
そして、重要伝統的建造物群を形成する町家のひとつ江口家へ。
今年保存修理が完了しました。
地元の「町並み保存会」の皆さんがしっかりサポートされていました。
暑い中、着物でお抹茶のおもてなし。雰囲気がいい、美味しいと好評でした。
江口家の後ろにある「御蔵の井戸」。
今回の視察について近藤長官は
「文化的価値があるからだけではなく、昔の人の知恵や生き方、自然との関わり方が盛り込まれている。子供たち、私たちに大事なメッセージがある」と話され、
「『誰か』ではなく、みんなひとりひとりが大切さに気づき努力して維持していくのが大事。塩田津は地域一体になって取り組まれている。これからもみなさんで町並みを守ってください」と話されました。
この塩田津で塩田小学校の総合学習の発表をしていることや塩田津を使ったイベントを計画しているのを聞き
「すごくいいですね。学校や家庭の中で子供たちに伝えていくことが大事。ここ数十年はそういうことが薄れていた。今から取り戻さないといけない。町の活性化にもつながる」と話されました。
今回の視察でみなさんのお話を聞き、
塩田津の町並みの素晴らしさを認識して、みんなで守っていかなくてはいけないと再確認する貴重な時間になりました。
そして、 「町並み保存会」のみなさんや地域の方々の思いと活動が、これからの「みんなで守る」ことにつながっていくんだなと思いました。
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